新聞をめくっていたら、ある記事に気づいた。
「まだ踊る」82歳と77歳 という見出し。
写真を見てはっとしました。「黒沢先生と栄子先生だ!」
小学1年から短大に入るまで、モダンバレエを習っていました。
この記事の二人(ご夫婦)は、私のセンセイの先生。
全国コンクールに出る時は、稽古を見て頂いたことがあるし
発表会のメイクは全員分いつもセンセイと黒沢先生とでして下さっていた。
ダンディーで優しく穏やかだけれど、静かに厳しい黒沢先生。
いつも華やかな帽子をかぶっていらした栄子先生。娘の美香先生。
私のセンセイも稽古はとても厳しかったけれど
センセイの先生は、それはそれは縮み上がるほど怖くて
近くにいる時はいつもピンと張り詰めた心持ちで
挨拶するだけでもビクビクしていました。まだ子供だったし。
だから、発表会の後に「エイコ先生が褒めていらしたわよ」など
聞かされたりすると、格別に嬉しかったものです。
まだ現役でいらしたんだと思うと、背筋が伸びる思いがしました。
私の”根性”は、バレエの稽古で培われたものだと思うから。
ピシャッと言われる言葉だけでなく、膝が曲がっていれば、ポーズが悪ければ、
振りを間違えれば …とにかく踊れなければ、容赦なくぶたれたもんなぁ。
身体ごと吹っ飛ぶ勢いで。
もちろんそれは、愛情を持ってのこと。
本当にもう忘れていた。
久しぶりに、稽古漬けだった日々のこと、懐かしく思ったのでした。